告白ゲーム


正直、最初は何かの冗談だろうと思っていた。



抱き締めることも、好きだと言ってくることも、ただ本当に、遊びとしか思えなかった。



坂下くんの女癖の悪さは生徒が話しているのを聞いた事があったし、何より、本人に確かめたい一心で、直接聞いた事もあった。



だからあたしは騙されない!って決めていたのに、



時折見せる真剣な表情に、仕草に、いつの間にか心は奪われていた。



相手は生徒なのに、年下なのに、って何度も言い聞かせた。



でも、理屈じゃいかなかった。



想う気持ちが大きくて、我慢と平静を装うのに必死だった。


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