ずっと欲しかったモノ~ひねくれgirlの恋~
あたしは
屋上の扉を開けた。
そこには
頭を抱えてうずくまっている
紫苑の姿があった。
「紫苑…
どうしたの??」
あたしは
紫苑に声をかけた。
「………」
紫苑は黙って何も言わない。
「ねぇ…
紫苑??」
あたしは
紫苑の隣に座った。
「…杏」
紫苑が
顔を上げた。
紫苑の目には
涙がいっぱい溜まっていた。
「何で泣いてるの??」
あたしが聞くと
紫苑は黙って俯いた。