ずっと欲しかったモノ~ひねくれgirlの恋~
風が気持ちいい。
あたしのサラサラな髪が
風になびく。
「あたし…
変だ」
自分でも分かんないんだけど
何となく変なのは分かる。
変にモヤモヤした気持ちになったり
サッカー少年に腕を捕まれただけでドキッてしたり
でも
何でこうなるかは分かんない。
あたしは
さっきサッカー少年に掴まれた
腕を見つめる。
凄く凄く暖かかった。
何か今でも
温もりが残ってる
って感じ??
「もう…
自分が分かんないよ…」
あたしは
自分の腕を掴んだまま
屋上の冷たいコンクリートの上に寝転がった。
ひんやりとしたコンクリートに
腕を置いてみたけど
その温もりは
あたしの中で
消えないように感じた。