となりの肩





伊透は笑ってるけど




彼は毎年 毎年ここに来て







どんな思いで 墓参りをしてたんだろう







のぞみさんの事を







思いながらしてたんだよね






「伊透、」



「なに。疲れた、飯済ます?」


首だけむけて言った






「…寝る前に聞かせて。あの……、」







「のぞみさんの亡くなって今まで……」





「つまんないよ。けど彼女だもんね、咲早さん」




伊透は目を細めて言った







「あのあと、」




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