紅い記憶
 翌日の朝。


 今日は9月22日。



 夏の暑さが残っていて、まだ蒸し暑い。



「あ、稔。おはよ。」




「…はよ。」




 パジャマ姿のまま、寝癖もばっちりついている頭で朝食をとる稔。



「ほら。早くしないと遅れるよ。」




 桜に促されて、そそくさと制服に着替え、二人で登校する。




 これがいつもの二人の日課である。



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