紅い記憶
「桜、かっちゃんがやってる出店、なんだっけ?」


「えー?なんかあったっけ?」


 せっかくだから桜と話でもしようと思ったが、大分空腹にもなってきたので、稔はとりあえず外に出て先生方の出店を回ることにした。


「なぁ、たこ焼き食いにいかねーか?」


「うん。」


 たこ焼きを探しあてると、その出店には岸和田が一生懸命たこ焼きを作っていた。


 そして校門の近くに、この出店で買ったと思われるたこ焼きをもって、東饗子と矢野政義が帰っていく姿があった。



「あれ、かっちゃんはここのたこ焼き担当だったんだ。じゃぁ、2パック作ってくれない?」


「おぉ、いいよ。ちょっと待ってろよ。……はい。2パック。」


「…いくら?」


 桜はお財布を出しながら言った。


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