紅い記憶
「ちょっと。また今日も相澤君と一緒に学校来てたけど、あんたいったい相澤君の何?」




 放課後、リーダー的女の子がほかの子をひきつれて桜のところへやってきた。



しかし桜は女の子を見向きもせずに冷たく言い放つ。




「何って、別に、ただの友達よ。私にひがんで文句言うぐらいなら、稔に好かれる努力でもすれば?、あんた達なんて相手にしないと思うけど。」



 桜の言葉にますます起こる女の子たち。





「な…何よそれ!あんたがいるから、他の子は目に入らないっていうの!?」




「そんなこと言ってるんじゃないわよ。どうしてあんたたちの頭ん中は好きだのなんだのって色恋ばっかりなの?
自分が振り向いてもらえないからって、私を妬んでつっかかってくるような小さい人間に興味ないってことよ。」





 そう言うと桜はさっさと自分の席を立った。


 



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