紅い記憶
そんな事を突然言い出した稔に、先生方がくぎを刺すように言う。



「おいおい相澤・・・。その気持ちは素晴らしいと思うが・・・14年・・・だったか?そんなに長い月日が経ってしまって、手掛かりはフラッシュバックだけというんでは・・・
いったいどうやって割り出すんだ?」


「そうよ、今からどうしようっていうの?」



二人の先生を目で制し、稔は続けた。



「いえ、ご心配なく。では私たちはこれで失礼いたします。」



稔はあっけにとられている二人の先生を背に、ほかの4人をつれて職員室を出て行った。



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