【短編】弁当男子と桜の季節
結局、うまくしゃべることができないまま時間が過ぎた。


約束の時間を20分過ぎた所で巧と綾が合流。


…ん?

巧と綾と…誰?


「悪ぃ!遅くなった!!」

「いや、遅くなったっていうか…誰?」


見知らぬ男女が一組…。


「あぁ、美佳だよ。」

「こっちは健吾。」



…相方連れて来やがった…。



「さ、場所とろうぜ。」


完全に巧にベースを持って行かれた…。

それぞれがパートナーを連れているので、必然的に僕と笠原がペアになる。


場所を探し、先輩から預かったシートを敷く。

巧が買ってきたビールで乾杯。

楽しいはずの花見。



何でこんなにギクシャクするんだろう。

まだ何も始まってないのに…。
< 18 / 36 >

この作品をシェア

pagetop