【短編】弁当男子と桜の季節
しばらく、無言の時間が流れた。

多分何秒かなんだろうけど、僕には何時間にも感じられるくらい長いものだった。


「酒井くん…」


「…は…はい。」


「他にも教えて!!」





ほっとした。

こんな僕の話を引かずに聞いてくれた。

ついうれしくて、また喋りすぎてしまったけど。

笠原は笑顔で(時々真剣に)聞いてくれた。



ここ2ヵ月ちかくギクシャクして、前みたいにつき合えなくなった分を取り戻すみたいに。



しかも笠原のサンドイッチがツナサンドで、美味しかった。

僕、ツナサンド好きなんだよなぁ。



す…好きなのはあくまでツナサンド!!


…だと思う。
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