タイムリミット~私の願い~
帰り道、テンションの低いあたしを見て愛利が言ってきた。
「自分から誘う?」
「そう!向こうもさ、案外緊張してるんだよ。
だーかーら、愛利から誘えばいいじゃん!んで、そのまま告白しちゃいなよ。
まだ言ってないんでしょ?あたしも好きーって。」
確かにまだ『好き』って伝えてない。
出来ることなら早く、伝えたい。
けど……
あたしから誘うなんて…!
緊張しすぎて耳から心臓とびでちゃうよ!!
「ムリムリムリムリ!!!!!!
そんなの絶対無理!」
首がもぎちぎれるんじゃないかってくらい、あたしわ激しく首を左右に振った。
「いいじゃん、両思いなんだよ!なつみと隆哉わ。
好きな子からデートに誘われて嫌な子なんていないよ?
誘うのなんて一瞬じゃん!頑張れるって!」
笑顔でそう言ってくる愛利。
不思議と、その笑顔を見てたら自信と勇気が出てきたかも。
「頑張って…みようかな。」