神人~神人になった理由~
広い部屋で書類の整理をしていたナスカに電話がかかって来たのは、夜の九時を回った時だった。
ジリリリリ。
目覚し時計のような音を出す受話器を取り、ナスカは電話を出た。
「はい。ナスカです」
「私だけど」
受話器の向こうから聞こえてくるのはバースの声。バースが電話をかけてくるなんて珍しい。
「どうしたの?休みの日に電話してくるなんて」
「いや、ちょっと面倒な事になって…」
バースは今キンブリットに行っている。バースの性格だ。また何かやらかしたのか。何かやられたのか。どちらしか無い。
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