星に願いを


玄関まで行くと外が騒がしい。


「・・・ま、まさかあの風斗って子が・・・」


“飛び降りた”


・・・そうだ、なんであたしあのとき外を見なかったの・・・?


普通は3階から飛び降りたら死んじゃう・・・


「ちょ、とすいませ・・ん!」


放課後の部活動の人、帰る途中の人、先生方、いろんな人がいる。

そのなかをかき分けた


「――向、しっかりしろ!!」






この  声   は・・・



「陽向っ!!陽向、おい陽向ぁ!!!目を開けてくれ!!」



よ うた・・・


「すいません、通して!」


人を思いっきり突き飛ばし前へ進んだ


あの声は希空・・


「希空ぁっ!!」


思い切り叫んだ。
全てが伝わるように。


「・・・月姫、月姫・・・よ、陽向が・・・」





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