星に願いを


やっとの思いで希空の場所までたどり着いた。


そこには

横たわって血を吹き出しているあたしの兄・・・


陽向の姿があった。



「ようた・・・っ!?ねえ、よ、う・・・」

顔は真っ白。
目は焦点があっていなく虚ろ。
息は苦しそうで肩が上がっている。


「・・・ようた、陽向・・・!!?」


「月姫、落ち着け、落ち着け・・・」


あたしの震える手を握りしめ、希空が言う。

それはまるで自分に言い聞かせているようで。


「落ち着けないよ!!・・っ、陽向!」


周りの人はざわざわとあわてる。


「き、救急車まだかよ・・・」

「人工呼吸とかしたほうがよくない?」

「血、吹き出してんだぜ?うつったらやばいしょ」


その一つひとつがうるさく感じた

おもしろがってんじゃねーよ・・・


「どっかいけ!陽向はみせものじゃねえんだよ!!!」


自分の口から出たとは思えない言葉達。


「月姫、そんなことより陽向のコト励ませよ!!」


―・・・っ、・・・


こんなときに大人みたいな希空にもむかつく自分。

不安を周りにぶつけて。




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