星に願いを

「牧野!?」


そんなときにゴリが来た。


「せんせ、・・・陽向が!・・・」


「もうすぐ救急車がくるからな!
牧野、おまえが陽向を呼んでやれ!励ましてやれ!
おまえが泣いてたら陽向だって悲しいぞ」


ゴリの言葉が暖かく感じた。


「・・・うんっ、
・・・陽向、陽向!しっかりして!」

自分でも気付かないうちに泪が流れていた。


「陽向、あたしが傍にいるよ!」


精一杯届くように。

この声が届くように。


祈った
願った。


「どけれもらえますか!?
患者はどこですか!?」

「月姫、よけろ!救急隊の人がきた!」

希空の声でやっと気付いた。

救急車が来ていた。


・・これで、陽向は助かる!!


希空は救急隊の人と話をしていた。
陽向と一緒にいたのは希空だから・・


「牧野、先生が病院まで送っていってやるから乗っていきなさい。
希空も連れて行ってやる」


いつもはゴリラみたいでがさつでキモい先生だけど

この日だけはとても頼もしく見えた。



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