星に願いを

声を裏切らない

きれいな姿。


独特の雰囲気をもった少年がそこにいた。


うちの学校の・・・制服はきていない。


「あの・・・」


「名前、なんていうの?」



声が同時に被った。


(あなたは、誰ですか?)


続きの言葉を言いたかったけど
その人の質問に答えた。


「牧野月姫です・・・」


「へえ。月姫・・か。」


さっきまでニコニコの顔だったのに今は豹変したかのように冷たい瞳。


「・・あの・・っ」


「“キミの運命は、決まっていない。”」


「・・・ぬ?」


「“幸せ”“諦め”どちらを取るのもキミ次第”」


言葉じゃない。


これは『音』


―音のように感じる言葉に頭がくらくらした。



「だから“おれはここでキミを待つ”」



バンッ

「きゃっ!?」


風で窓が開いた

風と一緒に桜の花が舞う


「・・・またね、月姫」


そういって窓の外に飛び出そうとする。


「ま、まって!
あなたの名前は―・・・!?」






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