あたし彼氏。オレ彼女。
「…んんっ。…これから、クリスマスパーティーやるんだってさ。下に降りよ…」
咳ばらいをしてあたしは俯きながら言った。きっと、今、顔赤いな。
まさか郁の家族に抱き合ってるところ見られるとは思ってもなかった。
一方的にだけど…。
お姉さんたちが部屋を出て行った後、顔を隠すために郁に背を向けると
郁はあたしの手をとって握った。
「…ごめん。寝ぼけてたから…」
「………」
「わざとじゃないから。見せびらかすつもりもなかったし…」
言いながらあたしの身体を半回転させて向き合わせた。
「これからは気をつけるから」
「…う…うん…」
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