あたし彼氏。オレ彼女。


「え?まじかよシゲ」


郁も今気づいたらしく目を少し大きく開いた。


シゲくんは繋いだ手とは反対の手で頭を掻いた。


麻知は…隠すこともなく頬を赤らめた。


…やっぱり付き合ってるんだー…。


「いつから付き合ってるの?」


って聞いてみると


「クリスマスから」


って返ってきた。


「二ヶ月経つんだね。どっちから告ったの?」


などなど…

いろんな話をあたしたちは朝会が終わるまで続けた。



この時、あたしは油断していたんだ。


麻知とシゲくんしかいないと思って自分の事を“あたし”、郁は“俺”と呼んでいた。










近くでこの会話を


聞いていた人がいたことを


知らずに…




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