あたし彼氏。オレ彼女。


「お、あたしがい…郁とどうしようが関係ないでしょ。どうして皆にもいっちゃうの」


郁はあたしの手を握りながら麗奈ちゃんに言った。


麗奈ちゃんから返ってきたのは自分勝手な言葉だった。



「ムカつくんだもん」


「…は?」


何が?


「美知琉が椎葉と付き合ってるのムカつく。全然お似合いじゃないのにクラス公認だし。意味わかんない」


何…それ。


「あたしの方が椎葉とお似合いだよ?」


麗奈ちゃんはニッコリ笑う。


麗奈ちゃんは入れ代わってることをちゃんと分かってるわけじゃないから郁だと思ってあたしのところに近づいてきた。


「ねぇ、椎葉。あたしと付き合おうよ、美知琉なんて頭がいいだけでいいことないよ?」





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