あたし彼氏。オレ彼女。


「あたしが椎葉を幸せにするよ?これから先もずーとね」


それでも諦めない唐沢にムカついて突っ掛かってしまった。


「…っ渡さないって言ってるじゃん!麗奈ちゃんにそこまで言われる筋合いないしっ」


美知琉の悪口言うなよ。


俺、切れるぞ。


「だからっ美知琉は黙ってよ!そもそもあたしのが可愛いし、身長だって小さいから椎葉と同じくらいの美知琉よりマシだし!彼女と同じなんて彼氏として恥ずかしいじゃん。あたしとの方がいいよ!」


こいつ……マジでムカつく!


俺が手を挙げて唐沢を殴ろうとしたらパシッと捕まれた。


「み…郁……」


美知琉はもう泣きそうな顔じゃなかった。





.
< 156 / 190 >

この作品をシェア

pagetop