あたし彼氏。オレ彼女。


郁を抱きしめて泣き出しそうな顔を埋めた。


女の胸に顔埋めるとか、しかも自分の体。


それでも郁はあたしを宥めるように抱きしめ返した。


「美知琉も俺から離れちゃ駄目だよ」


「うんっ」


離れないよ。
大好きだもん。


「今、俺のこと大好きって思っただろ?」


なっ!


「なんで!?」


「美知琉は顔に出るから」


そんなに顔にでるかな?


郁は何でもわかっちゃうんだね。


でも郁に想われてるって知ってるから、顔に出ちゃうんじゃない?



きっとあたしたちの愛は大きいんだよ。






.
< 165 / 190 >

この作品をシェア

pagetop