あたし彼氏。オレ彼女。


「…郁っ!!」


気付けば郁の名前を呼んで飛びついていた。


「っわ!…な、何美知琉?」


「戻ったっ!!!」


「…へ?」


「戻ったんだよ!あたしたち!入れ代わった!戻ったんだよー!」


グラグラと郁の身体を揺らし勢いよく抱き着いた。



やっと戻った!


大変な生活もなくなるし、秘密を隠さなくても済むんだ。


ただ郁と一緒に住めなくなると思うと寂しいけど…。


「…はっ…や、やっぱり?!戻ったんだよな!俺達っ」


「きゃーっ!!やったぁ!」


周りから変な目で見られてることも忘れるくらいあたしたちは舞い上がっていた。





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