あたし彼氏。オレ彼女。


―――――――…


1時間なんて授業受けてるときはあっという間に終わる気もしたりするけど

正座での1時間の説教は気が遠くなる程長く感じた。


「…あいつら…容赦ないよな」


「将来は鬼夫婦になってるかもね」


げっそりした顔であたしは郁と帰り道を歩いていた。


でも本当、久しぶり。


郁とこうやって元通りの姿で手を繋いで帰るのは。



長いようで短かった一ヶ月ちょっと。


大変だったり辛かったりしたこともあったけど、楽しかったこともあった…と思う。


一緒に暮らして郁がどうやって過ごしてきたかも少し分かったしね。


あれ…?
そういえば………。


「郁はもう帰るの?家に」




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