あたし彼氏。オレ彼女。


ばりっと引きはがされ、夏姉たちはブーイング。


あたしって…椎葉家にくるとおもちゃになってない?


ま、歓迎されてるなら悪くないけど。



「ほらっ!美智琉もボーとしてないで上いくぞっ」


「あっ、うん」


手を引っ張られながらあたしと郁は2階の郁の部屋に向かった。




「…ったく。何考えてんだ、あいつらは。美智琉は俺のだっつーの」


プクーと頬を膨らます郁がついつい可愛くて、あたしは後ろから抱き着いた。



「…ヤキモチ妬いてるの?」


ってちょっと意地悪っぽく言うと



「そーだよっ…!」



なんて耳を赤くしながら照れてそっぽ向く郁に、あたしまで何故か赤くなってしまった。





.
< 181 / 190 >

この作品をシェア

pagetop