あたし彼氏。オレ彼女。
ばりっと引きはがされ、夏姉たちはブーイング。
あたしって…椎葉家にくるとおもちゃになってない?
ま、歓迎されてるなら悪くないけど。
「ほらっ!美智琉もボーとしてないで上いくぞっ」
「あっ、うん」
手を引っ張られながらあたしと郁は2階の郁の部屋に向かった。
「…ったく。何考えてんだ、あいつらは。美智琉は俺のだっつーの」
プクーと頬を膨らます郁がついつい可愛くて、あたしは後ろから抱き着いた。
「…ヤキモチ妬いてるの?」
ってちょっと意地悪っぽく言うと
「そーだよっ…!」
なんて耳を赤くしながら照れてそっぽ向く郁に、あたしまで何故か赤くなってしまった。
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