あたし彼氏。オレ彼女。


徐々に顔をお互い近づけてく。


キス寸前で邪魔が入った。


「美知琉ー授業始まるよ!教室入んないの?」


「あ、いま」
「今行くよー!先に行ってて」


郁があたしの口を手で塞いで代わりに言った。


今のあたしは男の子、郁なんだから返事はしちゃまずいんだ…。


「美知琉と椎葉は本当仲良しね。ラブラブしちゃってさ。でも廊下でキスはしないでねー」


あたしの友達の武内麻知が郁に向かって言った。


そりゃそーだ。


今のあたしは郁なんだから。


なんだか、騙してるみたいで嫌だなー…。


麻知は先に教室に戻った。




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