あたし彼氏。オレ彼女。
郁はあたしを横目で見て、小声で
「美知琉は今俺なんだから気をつけなきゃ駄目だよ。…あたしも気をつけるから」
“あたし”っていうのを少し躊躇ってたけど、あたしに成り切っていた。
「ごめん………美知琉の足引っ張らないようにするから…」
あたしたちは気持ちを入れ替えて始業チャイムと同時に教室に入って席に着いた。
――――……。
午前の授業は終わった。
いつもなら麻知たちと食べてるお弁当も今日からは郁と。
っていうか、今日から郁と食べなきゃ駄目。
授業以外は一緒にいなきゃねって約束したから。
郁といれるのは嬉しいけど麻知たちと食べれないと思うとどこと無く淋しい。
今日の授業は全然耳に入って来なかったし。
午後の授業はLHRだから郁とサボることにした。
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