あたし彼氏。オレ彼女。
うーんと考えてから郁は立ち上がり曲がったスカートを直してあたしの足に跨いで座ってきた。
これなら変じゃないでしょ?
って顔で微笑みかけて。
これがあたしの顔じゃなくて郁の顔だったらあたしはどんなに嬉しいだろう。
いや、今も十分嬉しいけどさ。
「気にしすぎ。もっと気楽に過ごしてみようよ。確かに嫌だとは思うけどさ、そんなこといつまでもウジウジ悩んでたってしょうがないじゃん」
郁はいつも前向きだね。
そうだよね…。
今は何にも解決しないんだから。
郁の言うとおりにしよう。
「うん。ごめんね?」
「男でも女でも俺は美知琉が好き」
「あたしも郁の全部が大好き」
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