あたし彼氏。オレ彼女。


それに郁と一緒なのは入れ代わってるのをバレないように避けてるんです!


カモフラージュだよ!
カモフラージュっ。


「ほ…ほら。皆、行く…よっ。茂弘も遅れるから早く行けよ」


「…やっぱりどっか可笑しいんじゃね?俺のこと“茂弘”じゃなくて“シゲ”って呼んでたじゃん」


そんなの知らないわよ!


突然、おでこに何か冷たいものが触れた。


手…?


真ん前には茂弘くんの顔が。


ちょっと…ドアップ!!

近いよっ。ちーかーい〜…!


こんなんでやっていける気がしないよ…。


「だ、大丈夫だからっ」


あたしは茂弘くんの手を振り払いジャージを取り出した。





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