あたし彼氏。オレ彼女。
キスをされただけでムカムカしてた気持ちがどっかいくとか、あたしはどんだけ郁に惚れ込んでるの?
ってくらいあたしは郁のキスで満たされた。
「機嫌なおった?」
「…っ…」
クスっと笑った。
わかりきってるから無償に腹が立つ。
でも実際に機嫌はなおったから言い返せない。
「ホントに俺は美知琉だけだから、好きだから」
「…うん。
あたしも郁だけが好き」
あたしたちはまた軽く触れるだけのキスをした。
「つーか、学校では言葉直さなきゃいけなかったんだ。ねー…郁…」
「あー…そうだったね……そうだった…な…?…美知琉」
誰かが見てたらヤバイもんね。気をつけなくちゃ。
既に遅し。
二人の会話を聞いていた人物が二人いた。
その二人は顔を見合わせて呟いた。
「「…マジで?」」
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