あたし彼氏。オレ彼女。


美知琉はもう足がガタガタ。


内股になってますよー。


家に入ったら止めてほしいよね。


俺変人になったと勘違いされる。


「ょしっ!!
い、…美知琉!入るよっ」


パンッと自分の頬を叩いて気合いを入れて俺に成り切った。


美知琉が恐る恐るインターホンを押した。


玄関の扉が開き、誰かが出てきた。


「「郁ちゃーん!」」


出迎えたのは…


「う゛っ」


「なぁ!誰この子?!あ〜もしかして彼女かっ!」


「お母さんー!郁帰ってきたよー」


馬鹿っ兄ちゃん!

俺だよっ、だーきーつーくーな!


と、叫びたくても叫べないのが悲しい。





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