みかん白書~描きかけの私の描きかけの恋~

インスタントのものもあったけんど、本場、香港のヒトに手料理の中華を褒めてもらったウチは、それが素直に嬉しくて、初対面では心に距離を感じとったのに、食事が終わる頃には彼に好印象を抱くようになっとった。


せやけど、もし将来的に本当に劉揚明さんがウチの姉と結婚でもするようなことになれば、彼的にはかわいそうなことになるんちゃうかとウチは思う。

だって、姉は手料理なんて全然作れへんさかい。


いっそのこと、劉揚明さん、ウチと結婚すればええのに♪


…なァ~んてね。

彼は爽やか超イケメンの好青年やけど、ウチのタイプちゃうし、外人さんはハナから恋愛の対象外や。



それにしても、いつも家では1年365日、生理が続いてはるみたく機嫌が悪そうに、ぶっちょう面をしてはる姉の、こないに笑うた顔を見るのはホンマ何年ぶりのことやろ?

姉はホンマに劉揚明さんのことが好きなんや思う。

コレはオンナの直感や♪


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