みかん白書~描きかけの私の描きかけの恋~
ウチは知ってはアカンことを知ってしもうたんか?
それとも知ってよかったことなんか?
どっちなんかは分からへんけど、少なからずそのときのウチは、あないにキライやったはずの姉のことを素直にかわいそうやと同情しとった。
香港の実家からの仕送りだけでは生活が苦しい彼のために、あのプライドがスカートはいて歩いてはるような高飛車な姉が、ファーストフード店でアルバイトまでして、生活費の足しにと彼のためにがんばっとるいう話も聞いとったし。
ち-とくらいイケメンやからいうて、そこまでしてあげてはる姉の想いを無にするなんて、同じオンナとしてゼッタイ許さへん!
なんや知らんけど、急にウチのカラダがポッポッ熱うなってきて、背中にチクチクとする感覚を覚えたウチは、ポリポリと服の上からブラの背中のホックの辺りをかいた。
このブラを買ったのは先週末のことやけど、いまだにこのブラをすると、背中のホックのあたりや肩ヒモのところが、かゆうて、かゆうてしゃあないんや。
デザインが可愛くて衝動買いしたんやけど、アノ買い物はどうやら失敗やったみたいや。
何事も、見た目にダマされたらアカンいうことや。