みかん白書~描きかけの私の描きかけの恋~
たぶん保健係の一葉から、傷口に消毒液でも塗られたんやろう。苦痛に顔をゆがめ涙ぐんではる各務くんの顔が目に浮かぶようや。
「ハハッ。今の一樹ん顔ば見たら、女子たち、幻滅するやろうな」
ケラケラ笑いながら言う一葉の声がカーテン越しに聞こえてくる。
「するかっ。オレの人気は不動やけん。3組の石川だって俺にメロメロやったとやろ?」
3組の石川さんっていうのは、ルックス的にちょっと残念な感じの隣りのクラスの女子のことやと思う。
それにしてもあのコ、各務くんのことが好きやったんや…!?
カーテン越しに二人の会話に聞き耳を立ててたウチは、その瞬間、ゴシップ好きのオバはんみたいになってた思うわぁ。
「けどくさ、お前もひどか女やね。石川の下駄箱に、わざわざ恋文(ラブレター)ば入れちょいて、待ち合わせの場所に本当に石川が来たら、指さして笑い者にするとやけんなぁ」
「…!?」
各務くんの発言にウチはハッとした。
「石川、ハトが豆鉄砲食らったみたいに目をまん丸うして、あの顔、ちかっぱウケた♪」
「ハハッ。今の一樹ん顔ば見たら、女子たち、幻滅するやろうな」
ケラケラ笑いながら言う一葉の声がカーテン越しに聞こえてくる。
「するかっ。オレの人気は不動やけん。3組の石川だって俺にメロメロやったとやろ?」
3組の石川さんっていうのは、ルックス的にちょっと残念な感じの隣りのクラスの女子のことやと思う。
それにしてもあのコ、各務くんのことが好きやったんや…!?
カーテン越しに二人の会話に聞き耳を立ててたウチは、その瞬間、ゴシップ好きのオバはんみたいになってた思うわぁ。
「けどくさ、お前もひどか女やね。石川の下駄箱に、わざわざ恋文(ラブレター)ば入れちょいて、待ち合わせの場所に本当に石川が来たら、指さして笑い者にするとやけんなぁ」
「…!?」
各務くんの発言にウチはハッとした。
「石川、ハトが豆鉄砲食らったみたいに目をまん丸うして、あの顔、ちかっぱウケた♪」