かみさまの椅子

「決定事項じゃからもう諦めなさい」

ハーゲン●ッツ!ハーゲン●ッツ!と幼児の様に騒ぐ少女を宥めるように言い少女の頭を撫でるおじいちゃん。

「さて、すぐにでも継いでもらいたいのじゃが、管理してもらうにはこの世界の事を良く知ってもらった上で継いで貰おうかと考えとる、じゃから気長な旅にでも行って貰おうかの」


「はっ?」


まだ納得も理解もしてない半べその少女におじいちゃんは勝手に事を進めて行く。


「しかしいきなり一人旅はキツいからのう、あそこなら丁度いいかの」

何やらぶつくさ言うおじいちゃんは一人納得し、ニンマリと意味深な笑みをする。

「いい案内役が居ったからそこに行って貰おう」

言うと同時にグニャリと空間が歪み何かに引っ張られて行く感覚に陥る。

「なななななな何!?」

少女の焦りとは逆におじいちゃんは親指を立てて一言



「グッドラック」




最大限渋い声で言ったのを聞きそれを最後におじいちゃんの姿も消えてしまった。



「グッドラックじゃねぇーーー!!!」


少女の叫び声が響いた。




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