かみさまの椅子
「ちょっ、ちょっと何余裕かましてんのよ」
リオンの肩をガクンガクンと揺らしす青空の顔は若干青い。
「たくっ」
どっこいせ、とおやじ臭さのする台詞を呟いてようやく重い腰を上げた頃にはすぐそこまで刃物達が迫っていた、青空は とっさに身構えすぐに反撃出来るよう待ちかまえていた。
「街中で騒ぎなんか起こすなよ、めんどくせぇ」
トンっ、と肩を押され横に身体が傾きすぐ脇を鈍く光るナイフが振り下ろされた。
微かに青空のコートの裾を掠り、青空は険しい顔をして次の攻撃を待ち構えるのに対しリオンは涼しい顔をしていて、攻撃してきた男をその無駄に長い足で男達の群れに向けて蹴り飛ばす。
「とりあえず蒔くぞ」
そう言いリオンは再び青空の腕を掴んで走り出した。