かみさまの椅子
それから紙とペンを持って手紙を逆さにしたりその文字をいじくったりして約一時間弱。
「お…………終わった~」
精魂使い切った様に地面に突っ伏す。
「おー終わったか」
「遅ぇ」
解読が終わったのを見計らいぞろぞろとみんなフィードの元に集まる。
「たくっもっとサクッと終わらせろや、機体整備が全部終わったからガルドの手伝いやらされただろうが」
「お前、横でつまみ食いしてただけだろうが」
人に無理やり押し付け労いの言葉もないハイドの口元には食べかすが1つ。
「もういいっす、いつもビンボーくじ引くのは俺っすから」
しょぼーん
まさにそんな音が付くように落ち込み体育座りするフィード。
「辛気くせぇ、余所でやれ余所で」
そんなフィードに更に追い討ちを掛けるハイド。
「遊んでんなよなお前ら」
ガルドは全く話が進まずフィードの手に握られている解読された紙をすり抜きそれを読み上げる。
「えーそれじゃ読むぞー」
ガルドの呼び掛けにみんな黙り込む。
「女は預かった、返してほしければ街の中央古代劇場石舞台に来い」