かみさまの椅子
「わぁ」
思わず漏れた驚きと感嘆の声、目の前で繰り広げられる出来事に青空を含めリオン達も目を奪われ、しばらく誰も一言も言葉を喋らず見とれていた。
せり上がった煌々と白く輝く舞台からは街全体が望めた。
「街が光ってる」
いつの間にか青空の横に並んでいたリオンが呟いた。
リオンが言う様に街全体が光っていた。
全体と言うのは可笑しい、家の間を光の筋が何本も走り、明かりを灯した家の窓から漏れる灯りは光の粒となり、夜空に浮かぶ星屑を背に頭上を色とりどりの光が流れ星の様に飛び交う
何処からか風に乗って届く音は心地良く、素敵な煌びやかなショーをさらに盛り上げている。
「街全体が舞台なんだ」