かみさまの椅子
雲から現れたのはごついフォルムをした飛行機だ。
「おい!全員配置に付け!!」
男は黒いロングコートを翻しその場に居る全員に号令を出す、各々返事をして忙しなく動き手にはそれぞれ物騒な武器が握られている。
「ハイド」
「んぁ?」
新緑色をした髪をバンダナで上げて上は真っ黒のTシャツに胸元には銀のペンダントが皮紐で吊り下げられて光っている
「舵とれ」
「任せな」
一言のみの会話で二人は理解し、口の角を吊り上げハイドと呼ばれた男は飛行機内に入って行った。
「キャプテンッ!」
誰かの呼び掛けと共にドン!!と爆発音が空中に轟く、船が大きく揺れる。
「わっわっわ!!」
揺れに足で踏ん張ろう頑張るがそのまま転がって行こうとした少女の腕が骨張った大きな手に掴まれ転ばずにすんだ。
顔を向ければ掴んでいたのは先程からキャプテンと呼ばれる男が険しい顔をして少女の手を掴んでいた。