かみさまの椅子


ガルドの大事な物だとは知らずにおにぎりを完食した青空は石碑が気になりフラリと立ち上がる、綺麗に石畳になっている 所をコツコツと音を鳴らして歩み寄り膝を折って石碑に巻き付いている蔓や蔦を素手で取り払う。


リオンさフィードに言われた通り何か起こるかと身構えるように青空の斜め後ろで様子を見る。


蔦や蔓を取り払った後、邪魔が無くなった石碑の表面を青空は指先でなぞる


「日本語だ」

石碑に彫られた文字を見つめ、それがついこの間まで慣れ親しんで日常会話で使っていた言葉だと気が付き目を細める。


「読めるのか?」

「うん、私の国の言葉だよこれ」

「マジかよ」


リオンは信じらんないと言った顔で青空を見る。

「読めるか?」

「うん、破損が酷いから読める所は少ないけど」

「読んでくれ」



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