かみさまの椅子

「とりあえず行くぞここから出なきゃ話にならねぇ」

「わっ待って!」

「………っつ」

「えっ?」


突然立ち上がり灯りの灯ったランプを持ち歩き出すリオン、慌てて開いている手を青空は怖くて掴む、その時微かに眉を寄せる、それを見て青空は確信した。

「リオン怪我してる」

「してねぇ」

「イヤイヤ私庇って怪我したでしょ!」

「うるせぇ」


絶対にうんと言わないリオン、「した」「してない」の押し問答




ボダッ





地面に何かが落ちる音が微かにし二人して下を向く。


「ほらぁーー!!」

そこには赤い生々しい赤い血痕



声を上げると同時にリオンは背を向けてスタスタ先に行こうとする。



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