かみさまの椅子






『キュウゥゥ~ン』






「わっ!」

「なっんだ!?」


予想外の事にリオンと青空は戸惑った、ドスンと腰を下ろしふかふかのぼってりとしたお腹に乗せられたリオンと青空はその生き物にムギュッと二人一辺に抱きしめられていた。


「何だよこれ」

「とりあえず攻撃的では無いみたいじゃない?」

『クゥウゥ』

愛らしい鳴き声を上げ青空に頬ずりをするそれは近くで見ると犬のような顔で、目をくりくりさせて青空を見つめ自然と青空の顔も緩む。

「リオンこの子飼いたい」

「こんなでけぇの無理」



手を伸ばしふかふかの顔を撫でてあげると気持ちよさそうに目を細めるそれに青空は次第に愛着が湧き始める。


そんな青空を後目に リオンはどうにかしてこの腕から逃れようとするががっちり抱きしめられている腕は動こうともしない。

今は人懐っこい声を上げるが、リオンはさっきの獰猛な雄叫びが未だに耳から離れずいつ自分達に牙を向けるかと警戒していた。

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