かみさまの椅子
フィードは青空が落下していくのをあわあわしながら見つめて慌てる、右往左往するが回りに使える物は見当たらない、それどころか自分の足場すら危うくなってきていた。
そんな時『たしっ』としっかりとした足音がし、振り向くとそこには毛むくじゃらの大きな生き物。
石になって砕け、青空を食べたあの生き物が現れたのだ。
フィードはそれを何処かで見た覚えがあった。
「えっちょっうそ……まさか籠守!?」
フィードの頭の中は資料文献のページが捲れ、突然のこの生き物の登場に興奮と混乱が同時に湧き上がって訳がわからない状態になっていた。
「てかっそれどころじゃねぇよ!」
はっと我に返り青空に目を向けるが何故目線が上がる。
「はっ?」
『クゥ』
可愛い鳴き声が聞こえたと思えばフィードはその生き物に首根っこを掴まれ持ち上げられ。
ブォン
それからは何が起きたのか瞬時には理解出来ず、フィードは飛んでいた。
「だぁぁぁぁあ!!!」
大きく振りかぶりメジャーリーガー並みの豪速球のスピードで投げ飛ばされ、フィードは見事青空に命中しその威力は衰える事無くリオンの足元に二人仲良く突っ込んだ。