かみさまの椅子
頭上では振動で激しくライトが揺れている、ガタガタと音を立てて震える椅子とテーブル
その下で早く終われと願ながらうずくまる青空がいる、ようやく目が覚めた龍之介も不安なのか青空の首に巻き付いて頬にすり寄っている。
揺れに耐える中バタバタと慌てた様な足音が食堂に近づいていた。
「ソラ!大丈夫か!?」
「だ大丈夫じゃない!急に一人にされたら心細いっつーの!!」
顔を上げれば息を弾ませたリオンがそこに居た、足音の正体はリオンだったみたいで、力強く腕を引かれテーブルの下から軽々と青空を引っ張り上げた。
「ねぇ何がどうなってんの?」
「後で話す」
「後でって」
「今は」
リオンは突然言葉を区切りいきなり青空の腰に腕を伸ばして引き寄せた。
「ちょっ!ちょちょセクハラ!」
「話せる状況じゃない」
突然密着した体に青空は顔を一気に赤くするが、それよりも機体が急激に傾き立てる状態では無くなった。
「あわわわわわ!」
今度は顔が青ざめがっちりリオンにしがみつく青空、赤くなったり青くなったり暴れたりしがみついたりと忙しい青空を気にも止めず、顔色1つ変えないリオンは空いている方の腕を柱に回し転がって行かないように踏ん張っていた。