かみさまの椅子
見えない敵に追われ青空とアルタは街中を進んでいた。
「リオン達の居場所解ったの?」
「ああ、今街外れに居る」
片手に手の平サイズのトランシーバーみたいな機械をいじりながらアルタは青空に画面上に青く点滅している点を指す。
「外れかぁ、遠いいなー」
「真反対よりいいだろ」
「お腹すいたー」
「今言うかよ!さっき食っただろ!!」
「あれだけじゃ足りん」
「後でたらふく食わすから今は我慢しろよ!!」
「へーい」
生返事をする青空にもの凄い不安を覚えるがアルタよりも青空の方が腕が立つ、なんとか馬のように目の前で人参をちらつかせるように何かで釣って頑張ってもらうしかない。
「アルタ君」
「んだよキショイ」
「あの角曲がったら別行動ね」
「はっ!?」
「ハイ、ドーン」
突然の別行動に戸惑うアルタだがふざけんなと怒鳴るよりも先に青空が角を曲がり建物との間を走り抜けてすでに背中も見えなかった。
「ふ、ふざけんなー!!!」
一人取り残されたアルタはとてつもなく不安になり猛スピードで走り出した、一刻も早くリオン達と合流する為に。