かみさまの椅子

「……無理なんだよ」
「解らないじゃない!傷が深いなら縫えばいいし血が足りないなら輸血すればいい!何もしないで諦めるなんてどうかしてる!!彼まだ生きてんだよ!!」

物凄い剣幕で怒鳴り散らす少女、それに誰も何も言わず更に少女はイライラする

「無理なんだよ、今までの経験上」

「そんなの知らん!すぐ諦めるな!最後まで考えろ!!人手はこんなに居るんだから!!」


その場にある布をひん掴み袖を捲り倒れているフィードに近寄る。

「貴方もすぐに諦めないでよ!大丈夫だから!」


大丈夫と何度も呼び掛けるがフィードはもう殆ど耳に入ってなく目も閉じたまま、見た目衛生的だと判断し布を止血し抑え包帯の代わりに巻付ける、そんな少女の姿は無理だと判断した人達には痛々しかった。


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