かみさまの椅子
「ようこそ世界の狭間に」
ニコニコしながら言うおじいちゃん、はっぴ姿から真っ白いローブを纏う姿になり自身も何処からか現われた椅子に『どっこいせ』と言いながら向かいに座る、少女は未だに口を開けたまま。
「何処ここ」
呆然としたまま呟く。
「じゃから世界の狭間」
「………」
もう一度おじいちゃんの言葉を聞いて少女は口を開く
「いい精神科を紹介してあげようか?それともボケの類か?そしたら老人ホーム」
ぶつくさ言う少女。
バチン!
「痛い!!」
「悪いが夢でも何でも無く、儂もまだまだボケとらん」
いきなりおじいちゃんにビンタされ目をパチクリさせ、叩かれ頬がジンジンと痛みだしこれが夢じゃないと実感してきた。
実感してきた途端に訳分からない恐怖が沸き上がって来た。
「だぁぁぁぁ~帰して!元の場所に帰して!!!」
椅子から立ち上がり声の限り叫んだ。