かみさまの椅子


「むりじゃよ、お嬢ちゃんは椅子に選ばれたんじゃからな」


「無理じゃない!!だいたい椅子って何よ!!」

おじいちゃんの胸倉を鷲掴み無理矢理同じ視線に持ち上げる。

「お嬢ちゃんが座っとった椅子じゃよ、そりゃ神様しか座る事が出来んのじゃ」

「はっ?」


おじいちゃんの言葉に理解出来ないからか間抜け面になる。

「…これ以上ふざけた事言うなら残り少ない頭の命全部毟ってあげるよ」


少女の半分座った目におじいちゃんはマジだと思い咄嗟に自分の頭を手で隠す。

「毟られるのは嫌じゃがこればっかりはどうにもならん、お嬢ちゃんには儂の跡を継いで地球とは別の世界の神様になってもらうんよ」


おじいちゃんが言い終わると同時に真白な空間に鮮やかな青が広がり、白い雲が漂い眼下には緑が生い茂り始めた。



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