かみさまの椅子

「ありがとう!!」

突然声を上げてお礼を言う青空に予想もしない事にビクリを肩が跳ねて驚くリオン。


「驚かすんじゃねえよ」

「だってさ自慢の黒髪褒められると嬉しいんだよね!!」


先程の不満げはどこえやら、ピョンピョンと跳ねながら嬉しさを伝えようとする青空がおかしくてリオンは自然と顔が緩んで口元がほころびる。



「おら行くぞ」

「はいさーい!」



片手を振り上げて上機嫌に返事をする青空、何故か南の島の言葉で返事を返すが意味が違う。

何だか和んだ空気になり二人はまずは服を買うため店に入った。


リオンが青空に不審者に見えるコートを着せたのは別の意味があったが、青空の中にはそんな疑問とっくに何処かに飛んでいた。


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