かみさまの椅子


「まぁ素敵!」

と小柄で茶色い髪をクルクルさせた可愛らしい店員さんにキラキラした目を向けられ青空はどぎまぎしていた。

服を買いに来たお店でやはり最初は不審な目を向けられていたが隣りに居るリオンのお陰で出て行けとまでは言われずにすみ服を選んでいた、選んだ服を試着しようとフィティングルームを借りコートを着て居たら試着出来ないのでフードをとりあえず取ると青空のライトに照らされた黒髪を見て店員は目を見開いて先程の台詞を店中に響く声で言ったのだ。

「始めて見ました、こんなに純粋な黒髪は」

うっとりとした表情で青空の黒髪を見つめる店員。

本日二度目の褒め言葉に頬を赤らめて照れる青空。

「あの、ありがとうございます」

「綺麗な黒髪なのに隠すなんて勿体ない、それに先程選ばれた服は失礼ですがお客様の綺麗な黒髪には合いません」

ズバッといっそ気持ちのいいぐらいはっきりと言う店員さん。

「もしよろしければ私が見立ててもよろしいですか?」

ニッコリと可愛く接客スマイルを向ける店員にどうしようかと考える、しかしここは素人の見立てよりもプロに頼む方が無難だろうと思い素直にお願いした。

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