捨てられたプリクラ帳 ―復讐―
「うん、入って....」



くぐもった声がドア越しに
聞こえた。



ガチャリとドアを開けた、その向こうには
咲月の綺麗に整えられた
上品で可愛い....部屋があった。



咲月好みのパステルカラーで
壁は覆い尽くされている。



小4の時から、何度も咲月の部屋に
遊びに来てるけど、
毎回、わぁ....と部屋を見渡してしまう。



「朋子....」



マスクを付けながら、
咲月はベッドの中で優しく、
優しく、微笑んだ....



私はその笑みに、
思わず後退りする。



何かが違う。



何かが違った。



手の甲に、ひんやりした感触が伝う。



その笑顔、何かが違う....


中学2年生の冬。
今日はとても寒いです───


第4章:終わり

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